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2022.10.20イノベーションハブ本館を建設

当社は、茨城県つくば市の中央研究所(旧称)の研究本館跡地(敷地面積:34,676㎡)において、「イノベーションハブ本館建設工事」に着手しました。10月13日に地鎮祭を行い、竣工は2023年9月末予定です。

当社は、1970年に技術研究所を設け、1990年にはつくば市に移転し、業界最大規模の研究施設「中央研究所」を開設しました。中央研究所では、次世代にあるべき環境の姿を実現するため、環境技術を総合的に体系化していくことを使命とし、空調分野にとどまらない幅広い分野の研究を進めてきました。そして最近では、目まぐるしく変化する社会情勢や技術革新のスピードに合わせた研究開発の形を模索しています。
その一環として中央研究所の再構築に取り組み、2022年10月1日、中央研究所を「イノベーションハブ」に改称し、スタートアップ企業とのコラボレーションの場、技術や知恵を有するイノベーションの主役が集う場としての役割を担い、革新的な製品・サービスなど新しい価値を創出するプラットフォームへと再構築することにいたしました。

  • イノベーションハブのキービジュアル

●3つのテーマ
イノベーションハブでは、「GX」「DX」「Collaboration」の3つのテーマに注目し、お客様へのより良い提案につながる新しい価値の創造に挑戦します。

GX(Green Transformation)
カーボンニュートラルの実現に向けて、グリーントランスフォーメーションを推し進めます。敷地内の設備システムの省エネルギー化および創・蓄エネルギー技術の開発に取り組み、2030年には研究開発活動からの温室効果ガス排出量実質ゼロを目指します。

DX(Digital Transformation)
幅広い視野で研究・事業開発を捉え、データとデジタル技術を活用していきます。お客様や社会のニーズをもとに、製品やサービス、業務プロセス、生産プロセスなどの変革、デジタルトランスフォーメーションを目指します。

Collaboration
新しい価値の創出・発信のプラットフォームとして、オープンイノベーションを推し進めます。共創的なフィールド実験や社内リソースの共用など、イノベーションハブだからできる“研究と事業開発の場”を提供し、活発な異業種コラボレーションを行っていきます。

  • イノベーションハブが取り組む3つのテーマ

●カーボンニュートラル・テクノロジー導入
2030年の「研究開発活動からの温室効果ガス排出量実質ゼロ」を実現するため、イノベーションハブ本館には、当社がこれまで培ってきた得意技術や独自開発品を活用した最新の空調システムの導入を予定するほか、本館建設工事と並行して、敷地内にある既存のエネルギーセンター内の熱源設備の大幅な省エネルギー化を目指し、熱源システムを刷新する改修工事を実施します。また、創・蓄エネルギーの開発と敷地内への導入を進め、イノベーションハブをGXの実現に向けて進化させていきます。

当社のカーボンニュートラル・テクノロジーは、新菱神城ビルに導入した開発技術が「ASHRAE Technology awards 2023 ASHRAE Region XIII 25th Chapters Regional Conference」においてアジア地域最優秀賞を受賞するなど、高い評価を得ています。

<導入予定の主な技術・システム>
新菱神城ビルで導入した技術をさらに進化させた最新システムを導入するほか、以下のような技術・システムを導入予定です。
・供給熱媒を最適可変するダイナミックレンジ熱源システム
・リアルタイムCFD※1によるデジタルツイン空調制御
・送水熱媒温度、水搬送、空気搬送、空調システム全体で省エネ化

さらにイノベーションハブ本館では、さまざまな室内環境を形成する建築空間と空調方式を採用し、仕事の内容やこころとからだの状態に合わせて、働くエリアと温度環境を自分で選ぶことのできる働き方、「ABW+e※2」を実践します。そして、さまざまな空調環境をつくることで、大幅な省エネルギー化とカーボンニュートラルを実現していきます。

※1Computational Fluid Dynamics(数値流体シミュレーション)

※2Activity Based Working + environment



●フルBIM建設
イノベーションハブ本館建設工事は、国土交通省の「BIMを活用した建築生産・維持管理プロセス円滑化モデル事業」にも採択されています。モデル事業の取り組みを通じて、発注者におけるBIM活用メリットの明確化と設備専門工事会社による施工技術コンサルタント業務の確立を目指しています。そしてこの取り組みを他の建設現場にも導入できるよう検証・改善を進めています。将来的には、適切で高効率な施工方法をそれぞれの建設現場のニーズに合わせて導入できるようにすることで、あらゆる現場の効率化・省力化を実現していきたいと考えています。

<これまでの取り組み>
設計段階
・設計BIMモデルを関係者間で共有することによる意思決定の迅速化
・施工技術コンサルタントによる設備のユニット化などによる工期短縮と温室効果ガス排出量に配慮した施工計画の立案
施工準備段階
・設計BIMの施工への円滑な引き渡しに関する要件の検証
・BIMを活用した図面確認・承認業務の効率化と作図効率化の両立
維持管理段階
・維持管理・運用BIMの作成を通じたライフサイクルコンサルタントの役割の検証

イノベーションハブ本館の概要
所 在 地:茨城県つくば市和台41
敷地面積:34,676㎡
建築面積:2,356㎡
延床面積:4,778㎡(本館面積)
構  造:鉄骨造
階  数:地上3階
着  工:2022年10月15日
竣  工:2023年9月末

  • イノベーションハブ本館イメージ

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