生産性向上の取り組み

DXによる施工プロセス変革

新菱冷熱は、DXを推進し、施工プロセス変革に取り組んでいます。「デジタル化」「工業化」「組織化」を柱として、生産性と施工品質の向上を図っています。
施工現場ですべての業務を行う従来型の業務プロセスから、施工現場・オフサイト拠点・バックオフィスの3拠点をBIMやデータにより連携することで、施工プロセスの変革に取り組んでいます。
すべての施工情報や施工関係書類をデジタル化し、設計、施工、維持管理において、お客様や工事関係者と共有します。設計時点でのLCA評価、高品質な設備システムの提供、竣工後の運用管理でのデータ活用などを通じて、新たな価値を社会に提供していきます。

BIM 活用の推進

新菱冷熱は、建築におけるデジタル技術の普及のため、BIM活用を積極的に推進しています。2024年にオープンしたイノベーションハブ本館の建設においては、BIMをフル活用し、施工図描画ロボットの運用、設備ユニットの製作図の自動作成、遠隔地からの工事出来高の進捗管理などに取り組みました。
国土交通省BIMモデル事業採択(2020~2022年度まで3年連続)を通じて、BIMの効果検証を進め、さらなるBIM推進に貢献していきます。

オフサイト生産による生産性向上

建設工事では、施工現場ごとに建築設備の仕様や作業環境、工程や安全衛生などの条件が異なるため、各現場の条件に合わせた生産システムを構築する必要があります。
新菱冷熱は、施工現場(オンサイト)と施工現場外の拠点(オフサイト)でBIMやデータの連携を行っています。 オフサイト拠点で、機器や配管ユニットをまとめて製作することでオンサイトの作業を減らし、生産性を向上しています。 入念な品質確認を行い施工現場の危険作業を減らすことで、労働災害の防止にもつなげています。

バックオフィス体制の構築

バックオフィスの様子

新菱冷熱は、施工現場から移管可能な業務を洗い出し標準化することで、組織的に施工関連業務を行うバックオフィス体制を構築しています。 施工図の作成や資機材・作業員の手配、検査記録の作成、届出関係書類の整備など、施工現場で行う業務の一部をバックオフィスで実施することにより、現場担当者は工程、安全、品質管理などに注力し、より安全で高効率に業務を進めることができます。 グループ会社のグローバルスタッフとも協働し、新菱グループでバックオフィス化を進めています。

ICTツールの活用

ICTツールを用いた施工状況の確認

施工現場における生産性向上を推進するため、ICTツールを活用しています。 現場担当者や協力会社の職長とタブレット端末を使い、現地で迅速に施工図や機器の仕様などの資料を確認し、適切な施工指示や進捗状況の管理を行います。 また、現場事務所とバックオフィスで、ICTツールを通じて情報共有し、施工写真や検査記録の保存、整理作業などの効率化を図っています。
新菱冷熱は、ICTツールを施工管理に活用するだけでなく、蓄積されたデータをBIツールにより可視化・集約し、分析を行って施工の課題抽出や改善を図るなど、データ利活用にも積極的に取り組んでいます。

施工技術研修プログラム

施工技術研修

新菱冷熱は、施工現場を担当する人材の育成に積極的に取り組んでいます。施工技術やトラブル情報などについて、社内教育を行い、社員のスキルアップを図っています。

さらに、施工管理を行う派遣社員を対象にした研修プログラムも準備し、品質・安全・現場ルールなど施工現場の基本的な知識を習得できるようにしました。この研修は、全国どこからでも受講できるようにオンラインでも開催しており、新菱グループの新菱テクニカルサービスや城口研究所、大栄電気にも展開しています。新菱グループが一体となって人材育成に取り組み、施工品質の確保と生産性向上を実現します。