複合施設

超高層ビルのエネルギー供給と地域BCPを支える

大阪梅田ツインタワーズ・サウス

熱源機械室

竣工
2022年2月
延床面積
259,372.65m²
用途
百貨店、オフィス、ホール等
所在地
大阪府
竣工
2022年2月
延床面積
259,372.65m²
用途
百貨店、オフィス、ホール等
所在地
大阪府

この施設について

大阪梅田ツインタワーズ・サウスは、関西最大のターミナル駅である梅田駅前に建設された、地上38階、地下3階の超高層複合ビルです。百貨店やオフィス、カンファレンスゾーンなどが整備されており、近接するツインタワーズ・ノースと双璧をなす梅田のランドマークとなる建物です。

本施設は防災拠点としての設備も備えています。停電時でも最大72時間の電力供給が可能な自家用発電機や断水時にもトイレ洗浄水が利用できる耐震性高架水槽などを採用しています。また、帰宅困難者の一時滞留スペースとしても活用できるようになっており、梅田エリアの防災性の向上に貢献しています。環境面では、高効率機器や太陽光発電などの省エネ・創エネ施策の採用により、標準的なオフィスと比べ約25%のCO2排出量の削減を実現し、CASBEE大阪みらいSクラスなど各種環境認証を取得しています。そのほか、オフィスで働く人々の健康や快適性に配慮した建物の運用管理や健康促進プログラムの提供などの取り組みが評価され、CASBEE-スマートウェルネスオフィスの最高ランクSランク認証も取得しています。

新菱冷熱の仕事:熱源・空調設備

新菱冷熱は、熱源設備と低層階の空調設備の施工を担当しました。
熱源設備には、6種類の熱源機器をベストミックスで運用する最適化システムを採用しました。このシステムにより、24時間先の空調負荷を高精度に予測し、最適な機器を選択・運用することで、エネルギーの安定供給を維持しながらも省エネルギー・省力化を実現しました。また、熱源に電気とガスを併用した防災性の高い設備になっています。

施工においては、冷却塔やエアコン室外機の設置にあたり、周辺機器からの排熱の影響による能力低下を避けるため、 CFD技術により最適な設置場所を検証しました。
機材の搬入にあたっては、ゼネコンと協力し構造鉄骨と配管をユニット化して搬入することで揚重工数を削減し、現場作業の効率化を図りました。また、大型機器の搬入計画については、3DーCADデータをアニメーション化して視覚的に説明したことで、工事関係者の理解度を高め、安全で確実な作業を行うことができました。
* CFD:Computational Fluid Dynamics