地域冷暖房
大阪駅前再開発エリアのエネルギー供給を支える
大阪西梅田熱供給プラント
インバータターボ冷凍機
冷却塔
蒸気吸収式冷凍機
- 竣工
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第1プラント2025年 3月(改修)
第3プラント2023年10月(新設)
第4プラント2024年 4月(新設)
第5プラント2024年11月(新設) - 総供給能力
- 冷熱22,543RT、温熱45,338kW
- 施設用途
- 地域冷暖房施設
- 所在地
- 大阪府
この施設について
大阪西梅田熱供給プラントは、大阪駅北側の旧梅田貨物駅跡地を活用した「うめきた2期再開発」に伴い構築された地域冷暖房施設です。
熱供給の対象となる「うめきた2期再開発エリア」は、敷地面積91,150㎡、総延床面積555,050㎡の大規模な開発エリアで、都市公園、高級ホテル、商業施設、マンションなどを含む複合都市空間の創出を目的としています。地域全体のエネルギー効率向上と災害時の自立性確保を目指した「エリアエネルギーマネジメント」を導入し、エリア内での電力融通のほか、地下水を活用した帯水層蓄熱や下水熱・地中熱などのクリーンエネルギーの利用、さらにはバイオガス発電の資源循環インフラなど複数のシステムを組み合わせることで、エネルギー効率の向上と環境負荷の低減を実現しています。当施設は、1991年から西梅田エリアで熱供給を行う第1プラントに加え、新しく建設した第3・第4・第5プラントと、それらをつなぐ地域導管で構成されています。各プラントは、冷水・温水・蒸気を供給する役割を持ち、4つのプラントが互いにバックアップできる仕組みになっています。特に、第3プラントは他のプラントへの熱供給拠点として機能し、第4・第5プラントには災害時にトイレ洗浄水などの水源としても利用できる冷水蓄熱槽が備わっているため、レジリエンスが強化されています。
新菱冷熱の仕事:機械設備・電気設備
新菱冷熱は、本施設の第3・第4・第5プラントの新設と第1プラントの増強工事を受注し、プラント本体工事と空調・衛生・自動制御・中央監視などの付帯工事および第3プラントについては、電気設備も担当しました。
地域冷暖房施設の施工は、新菱冷熱が得意とする分野の一つです。1969年に大阪の千里ニュータウンの地域冷暖房を担当してから、50年以上にわたり実績を積み重ねており、現在では、全国の地域冷暖房施設の約50%を新菱冷熱の技術が支えています。
今回の工事の特徴の一つとして、再開発エリア内での熱融通のため4つのプラントを地域導管で接続したことがあげられます。供給エリアが拡がり冷水系統の配管距離が長くなることから、圧力タンクを増強する必要がありました。そのため、冷房負荷の少ない冬季に、第1プラントの既設タンクから第3プラントの新設タンクへ切り替えを行いました。
複数のプラントを効率的に運転しながら、省エネルギー化を実現するため、当社が開発した「中央監視システムsc-brain」を採用しました。第3・第4・第5プラントは無人で遠隔監視し、第1プラントで4つのプラントを統合して監視・管理する仕組みとすることで、オペレーションの効率化を図りました。また、プラント間の通信ネットワークやシステムサーバーを冗長化し、施設運用の安定性と信頼性を高めました。これにより、4つのプラント全体でエネルギーを効率的に運用し、地域全体の冷暖房需要に応じた安定供給を実現しました。
施工においては、JR沿線という立地条件から、鉄道運行や近隣環境への配慮が求められました。そのため冷却塔や冷凍機などの大型機器の搬入時には、事前に関係各所と搬入ルートの調整を重ね、作業の安全性を確保しました。さらに、第1プラントの増強工事では、新設プラントとの接続にあたって既存の熱源機械室の内部を3Dレーザースキャナで測定して得たデータをもとに施工図を作成し、効率的で品質の高い工事を行いました。