公共施設
行政運営を技術で支える
川崎市本庁舎


市議会議場
- 竣工
- 2023年6月
- 延床面積
- 62,356.13m²
- 建物用途
- 庁舎
- 所在地
- 神奈川県
- 竣工
- 2023年6月
- 延床面積
- 62,356.13m²
- 建物用途
- 庁舎
- 所在地
- 神奈川県
この施設について
川崎市本庁舎は、超高層棟と、旧本庁舎の一部を復元した低層の復元棟で構成されています。建物の低層部は、市民や行政などさまざまな人が集い交流する「にぎわいの核」になっています。中高層部は行政と市議会機能があり、最上階の25階には展望ロビーや半屋外のスカイデッキが整備されています。
本庁舎は、災害発生時に災害対策活動の中枢拠点として十分に機能するための、さまざまな対策がなされています。地震や水害の影響を受けないように3階と4階の間に免震層を設けた中間階免震構造を採用し、主要な機械室は4階以上に配置しています。また、電気やガスの供給が停止した場合でも、非常用発電機の稼働により、通常電力の約7割を7日間運用することが可能です。
最新の環境配慮技術や再生可能エネルギー設備の導入により、一次エネルギー消費量を基準値から50%以上削減し「ZEB Ready」を実現したことに加え、CASBEE川崎Sランク認証を取得するなど環境性能にも優れた施設です。
新菱冷熱の仕事:空調設備
新菱冷熱は、超高層棟の空調設備の施工をJV(共同企業体)で担当しました。環境にやさしい技術を採用し、省エネルギーかつ高効率な設備の施工を目指しました。
熱源設備は、コージェネレーションシステム(以下CGS)の排熱を利用する排熱投入型吸収式冷温水機のほかターボ冷凍機や空冷ヒートポンプチラーなどを複数組み合わせています。CGSの排熱を最大限利用するため、空調・電力負荷に合わせて最も効率の良い熱源機器を組み合わせ最適運用するシステムを構築し、省エネルギー化を図りました。また、災害時対応として、電力供給が停止した場合でも都市ガスを使って、熱と電気の供給が可能な仕組みとしました。
施工においては、生産性の向上と安全性の確保を目的に、施工現場外の倉庫を利用して、設備機器ユニットの製作や保温材の取り付けを行いました。
また、作業中に発生したグラスウール保温材の端材を、廃棄物の減量化やリサイクルに有効な広域認定制度を活用して処分するなど、循環型社会に向けた取り組みも行いました。