「金属を腐食させにくい水」で
配管の腐食を抑制

環境にやさしい腐食対策技術

無薬注型
防食システム
Corro-Guard®

「無薬注型防食システム
Corro-Guard®」とは

サステナブル社会の実現には、建築設備の長寿命化が大きく影響します。特に、設備配管の腐食対策は重要な課題です。当社は、空調配管や冷凍空調機器の熱交換器銅チューブに発生する局部腐食を、防錆剤を使用せずに抑制する、「環境にやさしい腐食対策技術」を開発しました (特許第6114437号、第6329672号) 。

当社は、建設業界で唯一、腐食に関する研究部門があり、25年以上の研究実績を有しています。これまでの研究成果を活用して、防錆剤を使用しない、環境にやさしい腐食対策技術を開発しました。

「金属を腐食させにくい水」を使用することで、腐食の進行が抑制され、腐食速度が、炭素鋼鋼管の場合、約1/60になります。

従来養蚕(日本蚕糸学会調査)とスマート養蚕(当社)の対比図

当社は予防保全と予知保全の双方の観点から、設備配管と空調機器の長寿命化につとめ、サステナブル社会の実現に貢献していきます。

本技術を導入することで、次に示す3つの効果が期待できます。

配管保全費用の低減

腐食防食学会が編集した報告資料によると、腐食による損傷を考慮した建築設備の保全費用は次のとおりです。

  • 50年以上の使用にかかる更新・修繕費用は、建設にかかる初期費用の約3倍。このうち、腐食関連コストは約30%。
    例えば、初期建設コストが10億円の場合、50年以上の使用にかかる更新・修繕コストは30億円、このうち腐食関連コストは9億円程度になるが、本技術を導入することで、腐食関連コストを半分以下に低減することが可能。

出典:社団法人腐食防食協会 (現:公益社団法人腐食防食学会) 編集、「わが国における腐食コストCost of Corrosion in Japan (調査報告書) 」、2000年

省エネルギー化の推進

  • 低流速環境下で発生する局部腐食のリスクを低減できるので、春や秋など、空調負荷が少ない時期は、冷水や温水の搬送動力(流量)を減らすことが可能。
  • 配管材の局部腐食による減肉の恐れが低減されるので、冷凍機銅チューブの内面形状を複雑にして、熱交換率向上を図ることが可能。

地球環境にやさしい

  • フラッシングに防錆剤を使用しないため、環境にやさしい。また、循環方式なので節水にもなる。

「無薬注型防食システム
 Corro-Guard®」の
3つの特徴

1「金属を腐食させにくい水」で腐食を抑制防錆剤を使用しない防食技術

アニオン交換処理前後の水質分析結果

アニオン交換樹脂を用いて、水道水中の腐食性イオン (塩化物イオン・硫酸イオン) を、腐食抑制イオン (炭酸水素イオン) に交換し「金属を腐食させにくい水」を作ります。
この水を水張りおよびフラッシングに使用することで、配管内の腐食を抑制します。防錆剤を添加せず、水道水に含まれるイオンの割合を調整することで防食する、環境にやさしい技術です。

2循環ろ過で防食および環境負荷を低減水を捨てない
フラッシング

フラッシングイメージ図

フラッシングは、水を数回入れ替えて行うことが一般的です。しかし、水の入れ替えは腐食の原因となる酸素を供給するため、腐食の進行を促進します。本システムでは、「金属を腐食させにくい水」を、水張り・フラッシングの段階から使用して循環ろ過することで、腐食の起点になる微粒子を完全に除去し、腐食の進行を抑制します。
さらに、腐食の起点を作らないことで、薬注処理や脱酸素処理では完全に防止することができない“局部腐食”を防ぐ効果もあります。
また、フラッシング完了のタイミングをpH、溶存酸素、濁度の値を用いて定量的に判断することで、作業の省力化を図ります。

3フラッシング完了時期を定量的に判断腐食モニタリングで
「腐食の見える化」を実現

フラッシングイメージ図

運用中は、循環水の溶存酸素(DO)と配管材料の腐食速度をモニタリングすることで、今まで見えなかった配管内面の腐食状態をリアルタイムで確認します。「腐食の見える化」を実現することで、腐食トラブルの低減と設備の長寿命化に貢献します。
「予防保全」と「予知保全」で、安全と安心をご提供します。

導入実績

冷温水配管、冷却水配管、消火設備に使用する配管に導入することができ、事務所ビル、病院、地域冷暖房などへの導入実績があります。
本技術の導入により、次に示す2つの効果が期待できます。

  • 設備機器・配管の長寿命化により、建築ライフサイクルコストを低減
  • 環境配慮型防食システムで、持続可能な社会の実現に貢献
東京都水の処理水

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