平成30年度 省エネ大賞
受賞技術
平成30年度 省エネ大賞
「資源エネルギー庁長官賞」受賞
東京スカイツリー®地域熱供給施設において、施工段階はもちろん運用段階の現在に至るまで高効率プラントの実現のために様々なソリューションを実施しています。その成果として、平成28年度には地域冷暖房施設全国平均の1.6倍にあたる、全国トップクラスの一次エネルギーCOP1.35を達成し、平成30年度省エネ大賞を受賞することができました。 (株式会社東武エネルギーマネジメント、株式会社日建設計総合研究所と共同受賞)
東京スカイツリー®地域熱供給施設におけるソリューション事例
施設における主な取り組み
① 冷却水最適温度制御の導入
冷却水温度に関して、ターボ冷凍機と冷却塔の消費電力量はトレードオフの関係にあるため、システム全体の消費電力量を最小にする冷却水温度の最適値が存在します。本施設では、エネルギーシミュレーションツールの活用により、運転時の外気条件に応じた最適な冷却水温度設定を行う自動制御を追加して、熱源システムの消費電力量を削減しました。
冷却水温度と電力量
冷却水温度設定の実績
② CFD解析に基づく大規模蓄熱槽の設計
壁で仕切られた大規模蓄熱槽のディストリビュータと壁開口との適切な大きさや位置関係をCFDで解析から設計し、運用時にはその結果を検証しました。蓄熱効率は年平均で90%超となっています。
施工時のCFD解析
運用時の検証
年間蓄熱効率
③ プラント連携の検証
運用段階において本施設はメインプラントとサブプラントで構成され、両プラントの連携が課題となっていました。
プラント連携運転の検証モデルを製作して、サブプラントポンプを安定的に運転する圧力等の設定値の検証実験を行いました。安定したポンプの運転によって、二つのプラント間での連携を実現しています。
④ 圧力保持弁の最適化
搬送エネルギー削減のため夜間小負荷時の実績流量から最適な小流量圧力保持弁を選定し、設置しました。需要家側の省エネルギー対策効果もあり、冷水二次ポンプのWTFを21%向上させることができました。
WTF:Water Transportation Factor
=搬送熱量[MJ]/ポンプ電力量[kWh]/3.6
⑤ 温ブラインデフロストシステムの構築
密閉式ヒーティングタワーヒートポンプシステムにおいて、冬季の低温高湿度条件下の著しい着霜により、システムの運転が不安定となってしまいました。蓄熱槽の温水を利用して霜を融かすデフロストシステムを構築し安定的な温水供給を実現しました。
温ブラインデフロストシステム
デフロストシステムの稼働状況