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2019.9.4養蚕機械「自動毛羽(けば)取り装置 MayuClear®」のケニア向け仕様を開発

当社は、養蚕機械「自動毛羽取り装置MayuClear®」(以下、本製品)のケニア向け仕様を開発しました。本製品は現在、ケニアの研究機関で使用されています。1993年頃までで製造されなくなったこの装置を当社が復元・製作し、性能を向上させて、2018年9月からケニアの国立蚕糸研究センター(以下、現地センター)で稼働していました。

今回、「ケニアでは風が吹き込む半屋外の環境で装置を使用するため、埃の侵入を防ぐ仕様を開発してほしい」 という現地センターからの依頼を受け、本製品用の防塵装置を考案、追加製作しました。
ケニア向け仕様の本製品を使用した現地センターのCaroline Wariiru 研究員ほかからは、「機械が来るまでは、繭を一つひとつ手作業で取り上げて、周囲のくず繭を取り除く作業をしてきた。機械が来てからは、とても効率的な作業が可能になった」、「操作が簡単、手作業で行っていたときよりも楽で、時間が節約できる」などのコメントがありました。

この取り組みで当社は、ケニアの環境に応じた製品開発という貴重な機会を得ることができました。当社は、2018年7月31日にケニア営業所を開設し、空調・衛生・電気・消火設備工事などの事業を通じて、ケニアの発展に貢献しています。

※本製品は、国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構(農研機構)協力のもと、製作されました。

【参考1】
本製品は、幅710mm、奥行き1,260mm(前後のテーブル含む)、高さ876mm、重量は約115kgで、
①繭を作らせる12×13の格子枠「ボール蔟 (ぞく) 」から繭を自動で取り外して収穫する
②繭の外側に付着している毛羽を自動除去する
という機能を備えた装置です。本製品は、1時間当たり約200枚の「ボール蔟」から繭を収穫して、毛羽を除去する能力があります。

【参考2】
中長期国家戦略であるケニア・ビジョン2030では、織物産業が重要セクターに位置づけられています。

参考資料:JICA案件概要表48ページ
https://www.jica.go.jp/activities/project_list/knowledge/ku57pq00002kfqa0-att/2018_515_ken.pdf


  • (写真1) 約25年ぶりに復元・製作した「自動毛羽取り装置MayuClear®」と「ボール蔟(ぞく)」


  • (写真2) ケニア国立蚕糸研究センターでの「MayuClear®」を用いた収穫作業の様子
    (右から2番目がCaroline Wariiru 研究員。2019年7月21日撮影。農研機構提供)

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