健康経営の推進
新菱冷熱は創業以来、「人は最大の財産」という思いで、人材育成とその環境づくりに取り組んできました。そしてさらに、心身の健康を支えることが、従業員一人ひとりの生き生きとした活躍につながると考え、これを新菱冷熱の重要な経営課題として、「健康経営」を推進することに致しました。
この取り組みを通じ、企業としての活力を高め、持続可能な社会の発展に貢献し、経営ビジョン「さわやかな世界をつくる」の実現を目指してまいります。
健康宣言
新菱冷熱は、「健康経営」の推進を宣言します。
- 従業員一人ひとりの健康な身体と心を支えます。
- 誰もが安心・安全に働き、最大限の力を発揮できる職場をつくります。
- 健康な心身とより良い職場環境をもって、企業の活力を高め、持続可能な社会の発展に貢献します。
健康経営優良法人認定
当社は、2025年3月10日に経済産業省と日本健康会議が主催する健康経営優良法人認定制度にて、「健康経営優良法人2025(大規模法人部門)」に認定されました。
健康経営推進体制
新菱冷熱では、健康経営を推進するために、健康経営推進最高責任者および人事担当執行役員のもと健康経営推進担当部門を設置しています。安全衛生委員会だけでなく、全国の各事業所の衛生管理者・健康管理担当者・産業医と連携しながら、取り組みを推進しています。
健康経営戦略マップ
(*)基本的に「健康投資」と「健康投資施策の取組状況に関する指標」は1対1で対応する。しかし、中には複数の「健康投資施策の取組状況に関する指標」に対応する「健康投資」も存在するため、そのような「健康投資」を「様々な効果に関連する健康投資」とする。
健康推進施策の実施状況と目標
当社では、下表を健康指標とし、従業員の健康推進への意識を高める活動を進めています。
健康推進施策の実施状況と目標値
| 分類 | 指標 | 実績値 | 定義 | |||
|---|---|---|---|---|---|---|
| 2022年度 | 2023年度 | 2024年度 | ||||
| 健康投資施策の 取り組み状況に 関する指標 |
定期健康診断受診率 | 100% | 100% | 100% | ||
| 健診結果の二次検査受診率 | 64.0% | 実際に受診した人数/受診勧奨した人数 | ||||
| ハイリスク者の放置人数 | 0人 | 0人 | 0人 | ハイリスク者は「血糖」と「血圧」の2項目より抽出 | ||
| ストレスチェック受検率 | 95.5% | 95.0% | 95.8% | ストレスチェックより算出 | ||
| ウォーキングイベント 参加率 |
- | - | 83.7% | 参加者数/ウォーキングアプリ登録者数 | ||
| 女性のための 健康教育参加率 |
女性 従業員 対象 |
95.5% | - | 100% | 参加者数/女性従業員数 | |
| 管理職 対象 |
100% | 100% | 参加者数/管理職者数 | |||
| 従業員の 意識変容・行動変容に 関する指標 |
生活習慣 | 運動習慣比率 | 27.1% | 26.3% | 29.4% | 「1回 30分以上の軽く汗をかく運動を週2日以上、1年以上実施」している人の割合 |
| 喫煙率 | 28.9% | 29.9% | 28.1% | 「現在、習慣的にたばこを吸っている」人の割合 | ||
| 健康関連の 最終的な目標指標 |
有所見率 | 血圧 | 15.0% | 16.9% | 15.0% | 収縮期血圧140mmHg以上、拡張期血圧90mmHg以上で算出 |
| 血糖 | 18.0% | 17.9% | 18.7% | 血糖110㎎/dl以上、またはHbA1c6.0%以上で算出 | ||
| 高ストレス者率 | 8.2% | 8.7% | 9.2% | ストレスチェックより算出 | ||
| 従業員満足度 | 3.2 | 3.3 | 3.5 | 従業員意識調査より総合満足度(0~5評価) | ||
| アブセンティーズム | 4.0日 | 疾病による欠勤・休職の総日数/年間平均従業員数 | ||||
| プレゼンティーズム | - | - | 60.1 | WHO-HPQにおける絶対的プレゼンティーズムの平均値 | ||
| ワークエンゲージメント | 51 | 50.8 | 50.7 | 新職業性ストレス簡易調査票のエンゲージメントに関する設問より偏差値で算出 | ||
活動とその効果
1. 健康診断の実施と重症化予防へのとりくみ
健康診断受診率は100%を維持しており、これを今後も継続できるよう受診環境の整備と、オプション検査の充実を図っていきます。
健康診断結果により、従業員が自身の健康状態を知り、不調の早期発見、早期対応がとれるよう、健康に対する意識改善を含めた取り組みを実践していきます。
主な活動内容
- 継続的な定期健康診断の受診管理と費用補助を含めたオプション検査の充実化
- 産業医指示に基づく事後措置対応の徹底と受診環境の整備
- 医療機関への受診勧奨と面接指導の実施・一部再検査費用の補助
- 再検査費用の一部補助
- 重症化リスクが高い従業員への支援の強化、疾病コントロールに向けた産業医・保健師・会社による連携した対応の実施
期待できる効果
- 従業員が自身の健康状態を知るきっかけとなり、健康意識への向上につながる。
- 疾病の早期発見、早期治療につなげ、労働力の低下を防ぐ。
- 早期に業務上の配慮を検討でき、無理のない勤務の実現だけでなく、労働災害の防止も実現できる。
目標とするKPI
- 健康診断受診率100%を維持
- 健診結果の二次検査受診率 70%以上
- ハイリスク放置人数0人を維持
2. メンタルヘルス対策
社員が自身のメンタル状況を把握し、疾病を未然に防げるよう、ストレスチェックの活用やセルフケアの集合研修を実施しています。また、上司がメンバーの変化に早く気づき対応できるよう、ラインケア研修を実施しています。
その他、若手社員・復職支援など様々な角度からメンタルヘルスの課題を把握し、支援体制の強化を図っています。
主な活動内容
- 定期的なセルフケア教育、管理職へのラインケア研修の実施
- ストレスチェックの実施と職場環境改善への活用
- 医療職による新入社員の全員面談の実施 (2024年から導入)
- 「職場復帰支援プログラム」のマニュアル化と社内復職支援体制の再構築(2024年改正)
- 産業医・保健師による相談体制の整備と継続した社内周知
期待できる効果
- 教育やストレスチェックの機会を通し、従業員が自身のストレスに気づき、予防行動がとれる。
- 働きやすい職場づくりのため、上司・同僚の支援体制を強化し、メンタルヘルス不調を防ぐ。
- メンタルヘルス支援体制の強化と定期的な見直しによりアブセンティズムの改善を図る。
目標とするKPI
- ストレスチェック受診率 95%以上
- アブセンティズムの向上(前年度より改善)
3. 働き方改革と連動した適切な働き方の実現に向けた長時間労働対策などの取り組み
2016年4月から働き方改革「働き方さわやかProject」をスタートさせ、設備工事業として本格的な働き方改革に挑戦しています。
主な活動内容
- SHINRYO Report 2025 p.50-52 働き方改革、いきいきと働くための環境づくり
- 長時間労働者の医師による面接指導の必須化 働き方改革の詳細ページへ
期待できる効果
- ワークライフバランスの実現による心身の充実
- 十分な休養とそれによる心身の健康維持
- 注意力・集中力の向上による労働災害の防止
目標とするKPI
- プレゼンティズムの向上(前年度より改善)
- 従業員満足度 4.0以上
4. 生活習慣の改善
従業員の健康意識や運動習慣向上およびコミュニケーションの活性化を目的にウォーキングイベント「歩活」を開催しました。多くの従業員が参加し、イベント参加後もウォーキング継続への意欲向上が見られました。
目標とするKPI
- ウォーキングイベント参加率 80%維持
- 運動習慣比率 30%
5. 女性特有の健康課題に対するセミナー実施
女性の従業員および管理職全員を対象に、女性特有の健康関連課題に関するセミナーを実施しました。女性特有の健康関連課題に関する知識・情報を取り上げ、ヘルスリテラシーの向上を目指します。
目標とするKPI
- 女性の健康のための教育参加率 100%
6. 社内の産業保健体制の整備と周知
社内の産業保健体制については、社内報を通じた全従業員へのお知らせ、経営層が出席する会議での周知を行いました。会社が生産性を上げていくには、従業員の健康が大前提となります。健康で安心して働けるよう全国の産業保健スタッフが体制を整えて日々サポートしています。