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2014.9.11ホルムアルデヒド除去システムを開発

当社は9月10日に「ホルムアルデヒド除去システム」のプレスリリースを発表しました。以下、報道資料の抜粋をご紹介します。

独自の気流制御技術と高性能の除去装置で、安全な作業環境を実現

  • 高い作業性を実現するホルムアルデヒド発散抑制気流方式「U flow system」
  • トップレベルの除去性能を有するホルムアルデヒド除去装置「MediECO-FA」
  • 上記技術による除去性能、作業性、省エネルギー性に優れた安全な作業環境の実現

<背景およびシステム> 当社は「発散抑制気流方式:U flow system (ユー フロー システム) 」と 「ホルムアルデヒド除去装置:MediECO-FA (メディエコ エフ エー) 」の2つの独自技術を開発しました。この2つの技術を用いることで作業環境の改善のみならず、作業性の向上、省エネルギーの実現、そして環境負荷の低減という幅広いニーズに応えることが可能となります。病院、医薬品研究所の病理検査室、解剖室ではホルマリンによる臓器等の組織固定、臓器等の水洗い、写真撮影による記録、そして切り出しなどの作業で発がん性物質であるホルムアルデヒドが室内に放出されます。これらの作業は頻繁で長時間に及ぶため、作業の過程で発生するホルムアルデヒドを作業者が吸引する危険性が高いという問題があります。このような状況下で、2008年に特定化学物質障害予防規則が改正され、ホルムアルデヒドの管理濃度が0.1ppm以下となり、作業環境の改善に向けた取り組みが急務となっています。

発散抑制気流方式 U flow system <特許第5476433号>… (図-1、写真-1)
U flow systemはU字型の気流を用いた作業台用の局所排気システムです。ホルムアルデヒド発生源近傍で滞留する高濃度空気を作業台上の局所排気装置で排出し、 作業台上部に滞留する管理濃度以下の低濃度空気をU字型の気流で排出します。この二つの対策により、ホルムアルデヒドの拡散を抑制し、安全な作業環境と高い作業性を実現します。U flow systemの作業性は高評価を得ており、導入実績は20台となりました (2014年7月現在) 。導入した施設において管理濃度以下の作業環境を達成しています。


  • 図-1 U flow system気流イメージ

  • 写真-1 U flow system (全体)

ホルムアルデヒド除去装置 MediECO-FA <特許第5385101号、国際公開WO2013/057791 A1> ……… (図-2)
MediECO-FAは薬液供給ユニットとホルムアルデヒド除去ユニットから構成される湿式の除去装置です。食品添加物を用いた安全な薬液をホルムアルデヒド除去ユニット内のワッシャーメディア (通過空気と薬液の接触効率を高めるポリエチレンテレフタレート製のフィルター) に滴下します。ホルムアルデヒドを含んだ空気がワッシャーメディアを通過する際、薬液とホルムアルデヒドの吸着反応により、ホルムアルデヒドを除去します。
最大の特長はホルムアルデヒドの除去性能です。入口側ホルムアルデヒド濃度0.1ppm時において、90%以上の除去率を薬液槽の容量次第で370~1,100時間 (作業量が8時間/日、22日/月の場合、約2~6ヶ月間) 維持できます。従来の除去技術に対し、高い除去率を長期間維持できるので、メンテンナンスに係るコストを抑えつつ、安全な作業環境を実現でき、これまで困難であった循環除去方式 (詳細は4章を参照) の空調システムも構築できます。
MediECO-FAは処理風量に応じた3タイプ (3,000m3/h型、6,000m3/h型、12,000m3/h型) があります。除去性能と省エネルギー性を評価いただき、導入実績は6台です (2014年7月現在) 。導入した施設において90%以上の除去率を達成しています。


図-2 MediECO-FAの構成

2つの技術を用いた空調システム例
当社は総合環境エンジニアリング企業として培った経験を活かし、製品の販売だけでなく、省エネルギー性の向上などの付加価値のある空調システムを提供します。また当社が20年以上にわたって研究開発してきたCFD (Computational Fluid Dynamics:数値流体シミュレーション) 解析を活用することにより、ホルムアルデヒド濃度だけでなく、気流感などの快適性にも配慮した空調システムを計画できます。

問い合わせ窓口
担当: 首都圏事業部 営業部
TEL 03-4330-0590 (MediECO専用 平日9:00~17:00)

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