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2015.2.4工場のオイルミスト対策提案技術「ミストマイスター」を開発

工場の製作工程で発生するオイルミストは、作業者の健康被害や製品の歩留まり悪化の原因となるため、対策が必要となります。しかし現状のオイルミスト対策には難点があります。例えば、外気導入方式では外気処理に必要なエネルギー使用量が増え、ランニングコストが増大しがちです。電気集塵機を設置した場合は、ランニングコストを比較的低く抑えることができますが、設置位置や風量の適正化を図ることが難しく、適性でない場合はオイルミスト除去効果が得られにくくなることがあります。こうした課題の解決には、オイルミストの発生状況を正しく把握することが必要ですが、液状粒子であるオイルミストの濃度は精度良く測定することが難しく、オイルミストの発生状況を把握する技術が確立されていませんでした。そこで当社は、こうした課題を解決するオイルミスト対策提案技術「ミストマイスター」を開発しました。

「ミストマイスター」は、液状粒子であるオイルミストの測定技術と測定値を基にしたCFD (数値流体シミュレーション) 解析技術によって、工場内のオイルミストの状態をシミュレーションで高精度に再現します。工場内のオイルミスト濃度実測値からオイルミストの予測発生量を求め、CFD解析の計算パラメータに用います。これによって、CFD解析精度が向上し、オイルミスト濃度の空間分布を高精度に再現することを可能にしました。この解析結果をもとに、工場内のオイルミストの発生と拡散の原因を明らかにし、的確かつ有効な対策を提案します。

  1. 最新の計測器を用いたオイルミスト実測
    粒径ごとのオイルミスト濃度を測定可能な最新の計測器を用いて、工場内のミスト発生源と発生量を測定・調査を行います。
  2. オイルミスト挙動を予測するCFD解析
    実測データをもとに予測したオイルミストの発生量をCFD解析の計算パラメータとして用い、オイルミスト濃度の空間分布を高精度に解析します。これまでわかりにくかった工場内のオイルミストの発生と拡散の様子を精度よく再現し、この結果をもとにオイルミストよる被害の発生原因を明らかにします。
  3. 対策法の試行シミュレーション
    問題解決の方法とその効果をCFD解析で予測することができるため (図-1) 、的確かつ有効な対策法を提案できます。例えば、環境改善に必要な最小外気量や電気集塵機の最適配置・必要最少台数など、省エネルギー性やランニングコストを考慮した最適な対策法の立案が可能です。

詳しくはこちらをご覧ください。


  • <現状の再現:実測データとCFD解析で再現したオイルミストの空間分布>

  • <改善提案:オイルミスト発生源の上部に電気集塵機を設置>
    図-1 比較検討例

  • 図-2 <参考> オイルミスト対策ソリューション「ミストマイスター」の流れ

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